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森永誠の釣り日和

2009.07.16 Thursday第45回 落語家・桂春菜さん&漫才師・小島さんとオニ退治?

芸能人は釣り好きが多いといわれますが、確かにその通りで私の周りにもけっこういます。仕事や紹介で知り合うケースが多く、トップに挙げられるオール阪神さんはサンテレビ・ビッグフィッシングで共演させていただき、同時に嫁の親戚でもあるため、特に懇意にさせていただいています。ほかにはタレントの和泉修さん、政治評論家でパーソナリティの中村鋭一先生、漫才師の磯部公彦さん、コンちゃんでお馴染みのパーソナリティの近藤光史さん、メッセンジャーの黒田有さん、プロ野球の人もけっこういます。仕事抜きで一緒に釣りに出かけることもあって、釣りの最中は有名人ではなく気の合う釣り仲間です。7月8日にサンテレビの取材で落語家の桂春菜さん、松竹の漫才コンビ・オーケイの小島弘章さんと船釣りで大型アジを狙いました。  桂春菜さんは年配の落語ファンなら誰もが知っている故桂春蝶さんのご子息で、8月30日に大阪市中央区の大阪松竹座での公園で三代目桂春蝶を襲名します。聞くところでは北陽高校(現在、関西大学北陽高等学校)在学中は釣り部の副主将だったそうですが、よくよく聞くと部員は2人だけ。それも年に2回ほどしか活動しておらず、その2回のうち1回は休んでいたと笑って話していました。ただ、釣りは大好きで今回の大型アジ釣りはとても楽しみにしていたそうです。
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落語家の桂春菜さん(写真 上)

 一方、小島さんは若いのですが釣り歴30年のベテランで、フィッシングチーム「小島漁行組合」の組合長を務めているそうです。同時に2009年に公認インストラクター資格を取得するなど、時間があれば大好きなルアー釣りに出かけているようです。  当日の正午過ぎ、大阪府泉佐野食品コンビナートから乗合船「海新丸」で泉南沖に向けて出発です。狙いは40汰宛紊梁膩織▲検地元ではオニアジと呼ばれる人気魚です。天気予報は雨マークでしたが、納竿まで曇り空で雨は降りませんでした。春菜さんは雨男だそうですが、小島さんと私は晴れ男でして、2対1で今回は晴れ男のパワーが勝ったようです。
漫才師・小島さん
漫才師の小島さん(写真 上)

 約50分で目的地の泉南沖に到着すると、オニアジを求めて各港から多くの船が集まっています。これは順調にオニアジが釣れている証拠でしょう。2人とも船からのオニアジ狙いは初体験ですので、私と海新丸のオーナーである宮下稚域さんは竿を出さすにサポートに回ります。さあ、待ちに待った釣り開始です。船頭さんの合図で仕掛けを投入します。水深は40〜60辰把譴狼伏に富んだ磯が続いています。この釣りのキーポイントは「タナ取りができるか」でして、底スレスレに仕掛けを常に流し続けることがヒットにつながります。数十分もするとさすがは常連さん、ポイントに船を流すたびに誰かがオニアジを釣り上げていきます。
小島さん 春菜さん

 しかし、慣れない2人はなかなか底取りができず、アタリすらありません。そこで底取りのコツを分かりやすく伝授します。釣り好きの2人のみ込みは早くすぐに理解できたようです。すると小島さんに初アタリです。オニアジのアタリは強烈で、竿先が海中に突っ込んでいます。「えっ、これがアタリ。強烈や」と大興奮の小島さん。アジは口のやわらかい魚なので、無理な合わせと取り込みはバラシの原因となってしまいます。「一定のリズムで巻いて…」とアドバイスを送ります。海中からスーと浮き上がったのは本命のオニアジで30造歪兇┐討い泙后すぐにタモを入れて本日第一号をゲットした小島さんは「春菜先輩、やりました、やりました。引きが強いです」と大喜びです。
オニアジ オニアジ2

 次は私の番とばかりにアタリを待つ春菜さんですが、次も小島さんが竿を曲げました。竿の曲がり具合から先ほどよりも大きそうです。「先輩、これはでかい、でかい、かなりの大物ですよ」と早口でまくし立てる小島さん。その通りで42造發△詢派なオニアジでした。その魚体の大きさと引き味に魅せられた小島さんは「この釣り面白い、楽しい」とうれしさいっぱいです。
 遅れを取った春菜さん。釣りに熱中して仕事を忘れてしまったようで、カメラが回っているのに無表情で無口と最悪です。小島さんの「春菜先輩、何かしゃべってくださいよ。仕事してください」に「悪い、悪い、夢中になってしまうと周りが見えなくなるのが僕の悪いところ」と頭をかく春菜さんです。実はこの集中力が素晴らしい追い上げを見せてくれたのでした。
 タナ取りのコツを習得した春菜さん、3連発でオニアジをゲットして「よしやった、はまりそう」とご満悦です。いつしか釣りのロケからどちらが数釣るかという釣り人の争いに発展していました。現在は3対2で春菜さんが先行しています。ラスト1時間はアタリが少なくなったのですが、ともに1尾釣り上げ、4対3で春菜さんの勝利かと思ったのですが、納竿前に執念の1尾を小島さんがゲットして、結局は4対4のドロー。台本があったような結末となりましたが、これはやらせなしのマジな結果でして、どちらにも神様が微笑んだということでしょう。
釣果 春菜さん・小島さん

 帰りの船中ではこのオニアジをどんな料理で食べようかと盛り上がっています。数はともに4尾と少なかったのですが、とにかくサイズがでかいオニアジ。4尾で十分と2人とも納得です。ちなみにこの日のトップは12尾、さすがは常連さんです。
集合! 春菜さんと小島さん

 春菜さん、小島さんとも釣れない時間があっても休むことなくやり続けたこと、これにはとても感心させられました。そして、半日という短い時間でしたがいろいろなお話をさせてもらい、と同時にお二人の気さくな人柄にも触れることができて、今後ますます応援したくなりました。みなさんも同じ釣り人、そして仲間として春菜さんと小島さんに声援を送ってほしいものです。
この日の模様はサンテレビ、8月6日午後10時からのビッグフィッシングで放送されます。

2009.07.01 Wednesday第44回 救命具着用は車のシートベルト感覚で…

 昨年の夏の起こった大阪港の立入禁止問題。皆さん覚えていますか。釣り人が釣りの最中に海に転落して死亡。その遺族が港湾を管理する大阪市、大阪府、渡船業者を訴え裁判を起したのが立入禁止の発端となった。「港湾はもともと一般の人は立ち入ることができない、これを明確にしただけ」というのが行政の言い分だが「釣りの事故が裁判になるのはたまったものではない。だったら閉めてしまえ」という本音が見え隠れする。釣り人サイドはこの立入禁止を容認したら、日本各地に飛び火して釣りができなくなるかもと、行政側と昨年から解決のための話し合いを続けている。行政側も釣り人も前向きにいい方向に進んでいるという報告を受けていたが、現実は厳しい方向に流れているという。この話はもう少し具体的に進んでから取り上げたいのでしばしお待ちを…。
 昨年の釣り人の死亡事故以来、釣り人も自己責任の意識が向上し、渡船利用の場合は私の知る限りではほぼ100佑猟爐蠖佑救命具を着用している。渡船業者も着用を厳しく励行しているのも大きな要因でこれは非常にいい傾向である。
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 救命胴衣の着用、渡船利用はいい流れだが、陸続きで竿を出す釣り人の無関心さに驚かされた。6月7日、大阪湾クリーン作戦の清掃活動に参加するべくかもめ大橋付近に出かけた。近くでは数十人の釣り人が竿を出していたが、救命具を着用していたのは数人だけ。救命具を付けることを勧めると「大丈夫」という声ばかり。地方の釣りは安心で、そして自分だけは事故に遭遇しないという楽観的な見方をしているのだ。大阪港の立入禁止問題の解決策として救命具の着用を意識させる、いや徹底させるという目標を掲げて行政側と話し合っている。その最中にこのありさま。もし大阪港でまたしても釣り人の転落による死亡事故が起こったら、それを考えたら…。
 高知県宿毛から和歌山県下里を管轄する第五管区海上保安本部が公表した昨年の「マリンレジャーに伴う海浜事故」のトップは5年連続で釣りがトップである。海浜事故を起こした人は102人で、磯場や岸壁からの転落など釣りの最中に起こったのが51人で、これは一昨年よりも9人増となっている。
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 そして釣りの事故者の救命具着用率は何とたったの29諭Jかりやすくいえば事故者51人のうち救命具を着ていたのは15人ということだ。まさかこんな数字が出るとは思いもしなかった。私自信や私の周りのメンバーもいろいろなところで救命具着用を解いていただけに、せめて半分の人は着用しているだろうと信じていただけに残念というか、悔しい思いでいっぱいだ。ただ、救命具の着用率は一昨年の14佑ら29佑肇▲奪廚靴討い燭里狼澆い箸い┐修Α
 救命具の着用率を分析すると磯場での事故者は21人中10人、防波堤や岸壁などでは30人中5人となっている。渡船利用の磯釣り客は渡船店の指導もあってほとんどの人が着用している。それなのに5割に満たないのは、おそらく渡船を利用しない地磯釣りファンが関係しているのだろう。地磯ファンも護岸を楽しむ人と考えが同じで「地磯は安全」「何かあったらすぐに引き返せる」という油断もあると思われる。それが事故につながっていると思われる。
 さらに分析すると救命具を着用した場合の事故は51人中15人で、死亡したのは3人。すなわち死亡率20諭∪限故┐浪燭80諭5潴振颪鮹緲僂靴討い覆ぞ豺腓了故は51人中36人で、死亡したのは15人。死亡率42諭∪限故58佑如△海里海箸らも救命具がいかに命を守ってくれているかが分かるだろう。
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 釣りに行くときは必ず救命具の着用する、これを励行してほしい。自分のためだけでなく大事な家族のためにも安全に釣りを楽しんでほしいものだ。
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森永誠
森永誠

森永誠(もりながまこと)
昭和31年に世界遺産で有名な鹿児島県屋久島で生まれる。中学1年で大阪に移り、大学卒業後に週刊釣りサンデーに入社して編集部員に。25年勤続したが廃刊を機に独立して編集プロダクション「オム・オーシャン」を設立。現在、サンテレビ「ビッグフィッシング」レギュラー、ラジオ大阪・月曜日「むっちゃ元気・オール阪神の週間釣り道楽」レギュラー。サンケイスポーツ、日刊ゲンダイ、週刊つりニュースなどに執筆中。釣りは何でもこなすが手軽に楽しめる防波堤の釣りや投げ釣りを好む。

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