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森永誠の釣り日和

2009.01.16 Friday第33回 恒例“竿を出さない初釣り”も楽しい

 明けましておめでとうございます。もう初釣りを楽しみましたか。
私の友人の中には年末の31日に納竿して、新年の1日に初釣りという兵もいるし、ほとんどの仲間は3日までに初釣りを済ませています。かくいう私も毎年のことですが初釣りは3日と決めています。2日までは何かと用事があって家を留守にすることができないからです。ただし、3日の初釣りは竿を持参することはなく手ぶらで、釣りの帰りの仲間達と会うのがいつものパターンなのです。今年もいつものように3日に、それもいつものように大阪府岸和田に出かけました。
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真っ先に顔を出すのは通い慣れた片岡えさ店です。ここは岸和田一文字に出かける馴染みのメンバーが集まるところで、午前9時30分過ぎに訪れると朝一番に渡った釣り人が悲喜こもごも帰ってきます。私のハネ釣りの師匠である泉州ハネ釣研究会の今中毅会長も決まってこの時間に帰ってきます。
 この日は少し遅れて訪れたので“溜まり場”であるストーブ前(私がそう呼んでいる)に師匠はもう釣りから帰っていました。「おめでとうございます」と挨拶を交わして「師匠、釣果はどうでした」と尋ねると「ガシラばっかりで…」と話します。師匠は前日に初釣りを楽しんだようですが本命のハネは釣れず、初釣りからボーズだったようです。しかし新春から大好きな釣りができるうれしさ、これだけで気分がいいと師匠は笑って話してくれました。
 師匠から“お年玉”の福袋を頂きました。“オジン”といわれる年齢になった私、お年玉をあげても貰うなんてことはないのですが、師匠からは毎年のように“気持ち”を頂いています。気持ちといっても福袋には高価なものがぎっしりで昨年は防寒着、トレーナー、パーカーなどが入っていました。今年はジャンバー、ベスト、トレーナー、ロングTシャツなど7点もあって大感激です。いくつになってもお年玉はうれしいですね、師匠ありがとうございました。
 溜まり場のストーブ前は仲間との情報交換場所であると同時に、片岡エサ店の女主人“かっちゃん”の作る食事も頂ける場所なのです。 ここに集まるメンバーはかっちゃんの好意で味噌汁、カレーライスなどを食べることができるのです。「森永さんカレーライス食べる?」といつものようにかっちゃんから声がかかります。「食べます」とすぐにおいしいカレーライスを頂きました。釣りから帰った冷えた体にぬくぬくの味噌汁、カレーライスは最高のご馳走です。 stovemae manekineko
今年もこの溜まり場には笑顔がいっぱい集まることでしょう。車に戻るとボンネットの上にちょこんと猫が座っていました。 まさに“招き猫”で今年はいい年になりそうです。

 初釣りはもう1カ所顔を出します。そこは岸和田一文字に渡船を行っている山田渡船です。同渡船のオヤジさんと奥さんには高校時代からお世話になり、週刊釣りサンデーの記者になってからもいろいろなことを教えて頂きました。 yamadatosen3 yamadatosen4
いま大阪湾で当たり前の落とし込み釣り、これを始めたのは山田渡船のオヤジさんで、それを私が真っ先に取材して世に広めたのです。それまでの大阪湾のチヌ釣りは夜に電気ウキ釣りで狙うのが当たり前で、日中にチヌを狙うなんてこと誰も信じてくれませんでした。私だってオヤジさんの釣りを見るまでは本当かなあと半信半疑だったのです。ところが日中にバンバンとチヌを釣り上げるのですから、これは“チヌ釣りの大革命”だと大興奮したのを今でも覚えています。
 オヤジさんはマダコ釣りの名人でもあります。そのテクニックは群を抜き、いま岸和田のタコ釣り名人といわれる人も必ずといっていいほどオヤジさんに手ほどきを受けているはずです。その熟練の技を紙面で紹介したら、読者からの反響がものすごくて記者冥利に与ったものです。私の成長は山田渡船のオヤジさんのお陰といっても決して過言ではありません。と同時にオヤジさんと釣り人を支えていたのは奥さんで、口下手で無愛想?なオヤジさんとは対照的に、いつも奥さんは笑顔が絶えず気さくに釣り人に話しかけます。この絶妙なコンビが山田渡船の持ち味?だと私は思っています。
 年齢を重ねるとともに無愛想?なオヤジさんの顔もいつしか穏やかになり、ニコニコ顔で私を迎えてくれました。「おめでとうございます」とお互い新年の言葉を交わし、お店の中でおせち料理を頂きました。周りにはいつしか常連さんの輪が広がり、釣りの話に花が咲きます。不況のご時勢ですがこの空間と時間だけはそんな暗い話はなく、楽しい話題ばかりで終始しました。いつかこういう時代が訪れることを祈っています。ということで私の初釣り、いえミニ親睦会は終了しました。今年はいい釣りをしていい仕事をしたいと心からそう思います。それができるのも初釣りで会った仲間や各地にいる気の合うブレーンが常に協力、サポートしてくれるからで、彼らにはとても感謝しています。今年も楽しくてそしてためになる話を皆さんにお届けしますので、よろしくお願いします。

 PS 7日に竿を持参した初釣りを大阪府泉佐野一文字で楽しんできました。ちょうどいまは産卵で接岸したカレイのシーズンで、慣れた人は2ケタ釣るなどいい調子です。ただ、場所によるムラが出ているようで、初釣りだけにボーズだけは避けたいものです。産卵で寄ったカレイはまさに“モーニングカレイ”で、朝一番の渡船(午前6時)から8時までの2時間が勝負です。まだ辺りが薄暗い時間帯に連発で27袖蕕釣れ、これなら“2ケタ釣れるかも”なんて夢を見たのがいけませんでした。結果はこの2尾だけ。
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お隣の常連さんは6尾釣り、最大は34造發△辰徳△泙靴じ造蠅任后まあ、初釣りでボーズにならなかっただけでも今年はいい釣りができそうです。
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森永誠
森永誠

森永誠(もりながまこと)
昭和31年に世界遺産で有名な鹿児島県屋久島で生まれる。中学1年で大阪に移り、大学卒業後に週刊釣りサンデーに入社して編集部員に。25年勤続したが廃刊を機に独立して編集プロダクション「オム・オーシャン」を設立。現在、サンテレビ「ビッグフィッシング」レギュラー、ラジオ大阪・月曜日「むっちゃ元気・オール阪神の週間釣り道楽」レギュラー。サンケイスポーツ、日刊ゲンダイ、週刊つりニュースなどに執筆中。釣りは何でもこなすが手軽に楽しめる防波堤の釣りや投げ釣りを好む。

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