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森永誠の釣り日和

2009.07.01 Wednesday第44回 救命具着用は車のシートベルト感覚で…

 昨年の夏の起こった大阪港の立入禁止問題。皆さん覚えていますか。釣り人が釣りの最中に海に転落して死亡。その遺族が港湾を管理する大阪市、大阪府、渡船業者を訴え裁判を起したのが立入禁止の発端となった。「港湾はもともと一般の人は立ち入ることができない、これを明確にしただけ」というのが行政の言い分だが「釣りの事故が裁判になるのはたまったものではない。だったら閉めてしまえ」という本音が見え隠れする。釣り人サイドはこの立入禁止を容認したら、日本各地に飛び火して釣りができなくなるかもと、行政側と昨年から解決のための話し合いを続けている。行政側も釣り人も前向きにいい方向に進んでいるという報告を受けていたが、現実は厳しい方向に流れているという。この話はもう少し具体的に進んでから取り上げたいのでしばしお待ちを…。
 昨年の釣り人の死亡事故以来、釣り人も自己責任の意識が向上し、渡船利用の場合は私の知る限りではほぼ100佑猟爐蠖佑救命具を着用している。渡船業者も着用を厳しく励行しているのも大きな要因でこれは非常にいい傾向である。
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 救命胴衣の着用、渡船利用はいい流れだが、陸続きで竿を出す釣り人の無関心さに驚かされた。6月7日、大阪湾クリーン作戦の清掃活動に参加するべくかもめ大橋付近に出かけた。近くでは数十人の釣り人が竿を出していたが、救命具を着用していたのは数人だけ。救命具を付けることを勧めると「大丈夫」という声ばかり。地方の釣りは安心で、そして自分だけは事故に遭遇しないという楽観的な見方をしているのだ。大阪港の立入禁止問題の解決策として救命具の着用を意識させる、いや徹底させるという目標を掲げて行政側と話し合っている。その最中にこのありさま。もし大阪港でまたしても釣り人の転落による死亡事故が起こったら、それを考えたら…。
 高知県宿毛から和歌山県下里を管轄する第五管区海上保安本部が公表した昨年の「マリンレジャーに伴う海浜事故」のトップは5年連続で釣りがトップである。海浜事故を起こした人は102人で、磯場や岸壁からの転落など釣りの最中に起こったのが51人で、これは一昨年よりも9人増となっている。
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 そして釣りの事故者の救命具着用率は何とたったの29諭Jかりやすくいえば事故者51人のうち救命具を着ていたのは15人ということだ。まさかこんな数字が出るとは思いもしなかった。私自信や私の周りのメンバーもいろいろなところで救命具着用を解いていただけに、せめて半分の人は着用しているだろうと信じていただけに残念というか、悔しい思いでいっぱいだ。ただ、救命具の着用率は一昨年の14佑ら29佑肇▲奪廚靴討い燭里狼澆い箸い┐修Α
 救命具の着用率を分析すると磯場での事故者は21人中10人、防波堤や岸壁などでは30人中5人となっている。渡船利用の磯釣り客は渡船店の指導もあってほとんどの人が着用している。それなのに5割に満たないのは、おそらく渡船を利用しない地磯釣りファンが関係しているのだろう。地磯ファンも護岸を楽しむ人と考えが同じで「地磯は安全」「何かあったらすぐに引き返せる」という油断もあると思われる。それが事故につながっていると思われる。
 さらに分析すると救命具を着用した場合の事故は51人中15人で、死亡したのは3人。すなわち死亡率20諭∪限故┐浪燭80諭5潴振颪鮹緲僂靴討い覆ぞ豺腓了故は51人中36人で、死亡したのは15人。死亡率42諭∪限故58佑如△海里海箸らも救命具がいかに命を守ってくれているかが分かるだろう。
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 釣りに行くときは必ず救命具の着用する、これを励行してほしい。自分のためだけでなく大事な家族のためにも安全に釣りを楽しんでほしいものだ。
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森永誠
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森永誠(もりながまこと)
昭和31年に世界遺産で有名な鹿児島県屋久島で生まれる。中学1年で大阪に移り、大学卒業後に週刊釣りサンデーに入社して編集部員に。25年勤続したが廃刊を機に独立して編集プロダクション「オム・オーシャン」を設立。現在、サンテレビ「ビッグフィッシング」レギュラー、ラジオ大阪・月曜日「むっちゃ元気・オール阪神の週間釣り道楽」レギュラー。サンケイスポーツ、日刊ゲンダイ、週刊つりニュースなどに執筆中。釣りは何でもこなすが手軽に楽しめる防波堤の釣りや投げ釣りを好む。

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