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森永誠の釣り日和

2009.09.01 Tuesday第48回 スクープ!大阪にキスの新スポット誕生

 投げ釣りのターゲットであるキスは夏がベストシーズンです。遠浅の砂浜がベストフィールドで、5本から10本の数釣り仕掛けを使っての"引き釣り"が定番です。関西にはたくさんのフィールドがあるので、どこへ行こうかと迷ってしまいますが、ほとんどの人が情報を集めて、いま釣れているポイントを選び出かけています。
 パールピンクに輝く美しいキスは底が砂地の場所に生息して、込み潮に乗って接岸し、下げ潮時は沖へと移動するともいわれます。それもフラットな砂地ではなく起伏のある砂地を好む傾向にあります。というのも砂地のフラットな底では外敵に襲われると身を隠せる場所がないからです。その点、起伏のある場所なら頭から勢いよく砂の中に潜り込めるので、外敵から身を守ることができるのです。もちろん、早く外敵を見つけるための視覚や聴覚は非常に発達しており、このことから釣りのおいてもできるだけ静かに釣ることが大事で、オモリも着水音の小さいものを選ぶことが要求されます。また、ピンポイントにキャストしないで、ポイントの少し沖にキャストして、静かにポイントまで引いてくる釣りがベストです。

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 大阪府内にもキスが釣れるポイントがあります。当然のように底は砂地がベストスポットで、ヘドロが沈殿しているような場所にはキスは生息していません。大阪府内にある砂底の釣り場は全国的に知られている関西国際空港から南側、すなわち大阪府南部がキスの生息地といえます。ところがこの常識が覆されたのです。キスが少しは釣れるだろうといわれていた泉大津の南側、泉北郡忠岡町の北側にある大津川河口で三ケタ釣りと爆釣しているのです。工場群が立ち並ぶ場所でもキスは釣れますが三ケタも釣れる事実、釣り雑誌の記者(いまは廃刊の週刊釣りサンデー)25年やっていましたが、こんなことは記憶にありません。
 この情報を届けてくれたのは30年来の友人であるサーフ和の藤原靖典会長です。8月上旬に「昨年のいまごろ、赤潮が出たとき大津川の河口でキスがかなり浮いていたから、大釣りできるかもしれないよ。試し釣りに行ってみるわ」という電話をいただきました。数日後の午前8時ごろ「いま80尾ほどキスを釣ったわ、ほかの人もよう釣っている。キスの穴場やで」と藤原さんから電話をいただいたのです。結局、藤原さんは午前中に150尾ほどと夢のような釣果だったのです。
 その後も藤原さんらは釣行して3ケタ釣りを達成しています。私もすぐに出かける予定でしたが、仕事の都合や今年は父親と義母の初盆のため行けず、ようやく22日、レギュラー番組の「ビッグフィッシング」のロケに合わせて出かけました。結果は早朝の3時間ほどで3人とも30尾以上、外道にはハゼ(ウロハゼが中心)が同数ほどで投げるたびにキス、ハゼが釣れて素バリなしという好調さに驚いてしまいました。サイズは最大18造箸い泙劼箸弔任靴燭、前日に藤原さんは23造鯆爐蠑紊押△海瞭は抜き上げ途中に20詑罎鰺遒箸垢覆瀕彪燭眤燭い亡待できます。

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 このロケは9月10日(木)にサンテレビのビッグフィッシグ(午後10時から)で放送されます。どうぞご覧ください。
 ところでなぜいままでキスが釣れていなかった大津川河口で爆釣なのか、それが大きな疑問です。これが釣れる理由だとはっきりと答えられませんが、私なりの考えはあります。周辺はヘドロ底が多いのですが、大津川河口だけは大雨などによって土砂が上流から流れ込み砂底が多いのです。そして潮が引くと干潟が出現して、ここにはキスのエサとなる虫類も多く、大津川河口はキスが生息する環境が整っているのです。また、夏の大阪湾は高水温となりキスには厳しいのですが、河口部は真水の影響で水温が低いのもキスが集結する理由ではないかと思っています。
 砂地底にキスが集まるというのはしごく当たり前で、新しい人工砂浜では必ずキスが釣れ出し、護岸の小さなスポットでもキスが釣れることがあります。護岸の小さなスポットの場合、近くに砂置き場があることが多いのです。風によって砂が飛ばされ、いつしかその砂が底に溜まり、そのスポットだけキスが釣れることを私も体験しています。すなわち、キスは底の環境がよくなれば必ず釣れるのです。大阪だけでなく、ほかの地区でも砂底があるような場所なら、キスのスポットとなる可能性があるのです。みなさんも身近な場所を開拓精神で探ってみるのもいいのではないでしょうか。大津川河口のように場所が誕生することを期待しています。頑張ってくださいね。

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 最後に、この釣り日和は今回で終了です。長い間お読みいただき、応援していただきありがとうございました。またいつかお会いできますように…。

2009.08.16 Sunday第47回 海のゴキブリ"フナムシ"でグレ釣り

フナムシ。姿、形だけを見ると海のゴキブリそのものです。護岸や磯や海岸などでフナムシを目にしますが近年、数がグーンと少なくなったと感じませんか。専門家によると環境悪化で減少の一途のようで、藻類や生物の死骸など様々なものを食べる「海の掃除役」のフナムシ不在は海の環境をさらに悪くすると指摘します。
 このフナムシ、実はエサとしてもよく使われ、特に夏の紀州(和歌山県)ではなくてはならないエサなのです。エサ取りにめっぽう強いフナムシは食い込みもいいことから磯や波止、あるいは船からのフカセ釣りでも使われています。ターゲットはすべてOKですが、紀州ではグレ、チヌ、サンバソウ(イシダイの幼魚=30袖蕁膨爐蠅砲論簑个坊腓せません。いままではフナムシをポイントに撒きながら釣っていたのですが、数が少ないため値段が高騰して、いまはサシエだけフナムシを使うようになっています。しっかりと撒いて釣るならば何千円の世界ではなく、ワンランク上の値段が必要になるようです。
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 夏はフナムシのフカセ釣りが有効だと誰もが分かっているのですが、フナムシを撒くときは手でギュッとつかむ、この行為に尻込みする人が多いのが現実です。フナムシを入れたカゴの中に手を入れると、フナムシが外に出ようとばかりに、指先から腕の方にゴソゴソと這い上がってきます。どうです、想像するだけで鳥肌が立つ、なんていう人もきっといるでしょうね。私は平気でサンバソウ、グレ狙いでよく紀州の田辺の磯へ出かけています。サンバソウだけでなく、イシダイと呼べる50詑罎皀劵奪箸垢襪らたまりません。こんなにいい釣りはないとそう思っています。
 そうそう、フナムシが人間を噛むことをご存知ですか。もう20年ほど前になりますが、広島県の島しょう部で夜にマダイを狙ったときのことです。足場がガタガタの岩場にベニア板をひいて仮眠を取っていたときのことです。首や腕がチク、チクと痛いのです。とっさに手でその付近を払うとフナムシが這っていたのです。おまけにその付近に小便を垂れ流す憎たらしいフナムシ、それからは一睡もできずに朝を迎えました。まさかフナムシが人間様を噛むなんてねえ〜。
 先日、和歌山市内の釣友から「海南の船でグレを釣らない?」とお誘いを受けました。大好きなフナムシで釣るというので、迷うことなく「行きます」と即答しました。地方から竿を出せない海南港の護岸横に船を掛けて30詑罎離哀譴鯀世うという計画です。ただし、マキエはアミエビとヌカのミックスで、サシエだけフナムシを使います。本当はフナムシをしっかりと撒いて釣りたかったのですが、フナムシは高いですからね〜。
 マキエを入れると10造曚匹両アジがワッと集まります。しばらくマキエを撒き続けるとエサ取りの小アジの下にちらちらとグレが見えるようになりました。活性が出ると下から上へとグレが力強くスーと浮き上がり、すると海面に群れていた小アジがさっと散ってしまいます。このパターンになるとグレが先に口を使うので、玉ウキがスーと消し込まれます。竿がグーンと美しい弧を描き、パワフルな引きを何度となく味わいました。ただ、この日は全体的にグレの食いは渋く、何とか2ケタには乗せたのですが数には不満が残る結果となってしまいました。
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 マキエにつられて何度となく海面まで浮き上がってくるグレの群れ、その光景を見るだけでもうれしくなってしまいます。このフナムシのグレ釣りはフィッシングセンター船橋の大西さん(筍娃牽亜Γ僑隠械院Γ毅毅隠掘砲泙如秋口までは十分楽しめますよ。
 この釣り場に写真のようなかわいい小西ニャンコがいます。船頭さんの大西さんを慕って側に来るようになったネコだそうで、大西さんに対して小西ニャンコというネーミングが付いたそうです。このニャンコは賢くてグレを釣ったら知らん顔ですが、大好物の小アジを釣ったらムクッと首を持ち上げ、早く小アジをくれと催促します。船から小アジを投げるとしっかりと両手でキャッチして「ニャ〜ン」とお礼をいうから驚きです。今日もずっと私達を見守ってくれました。
それと日中の冷やしソーメンは何よりもご馳走です。釣友の北山さんが夏限定で持参してくれるので、いつも楽しみにしています。冷たいソーメンが口の中にツルツルと入ると身も心も爽快です。北山さんご馳走さまでした、次回もお願いしますね。
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  海南の名所として和歌山マリーナシティ海洋釣り堀があります。海釣り公園も隣接しているのでたくさんの家族連れが訪れる実績場です。海洋釣り堀はマダイ、シマアジ、カンパチ、メジロ、ヒラメなどの大物を日中に狙うですが、8月中の土曜日は日中だけでなくナイターでも釣り堀を楽しむことができます。日中の暑さを避けて、夜の涼風を感じながら電気ウキの妖しげな明かりを見つめながらの釣り、なかなか風情があると思いませんか。マダイの強い引きと青物のパワーをぜひ夜に体験してほしいものです。ナイター希望者は同海洋釣り堀(筍娃沓魁Γ苅苅検Γ娃娃横亜同0075)まで。釣りタイムは午後4時から午後9時までとなっています。
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2009.08.01 Saturday第46回 魚の“旬”はよく釣れて獲れて美味い時期!

釣り人は“旬”を大事にしています。その時期に釣れる人気魚を追いかけ、その魚で季節の移り変わりを実感するといわれます。ところで「魚の旬はどういう時期ですか」なんて正面切って聞かれると「それはそのー、えーと…」とほとんどの人が口ごもる傾向にあります。
魚の旬とは2通りの意味があるようで、一つは「その時期によく獲れる、あるいは釣れる魚」が旬だといいます。昔はいまのようなハイテクの大型高速船はなく、櫓を漕いで近くの海で漁をするのが常でした。そんな漁法でたくさん獲れる魚が旬の魚だそうで、季節が変わった、いい季節がやってきたぞと人々は感じたようです。  もう一つはその魚が最も美味しい時期が旬だといわれます。「この魚は脂がのって美味しいね」といわれるときが旬なのです。魚がベストコンディションだから美味しく、その魚を頂く私達も当然のように健康になるのです。釣った魚はとても新鮮で美味しく、釣りの最中は体もよく動かしているので“釣りは健康にいい”と大きな声でいえます。
 大阪湾の夏のターゲットはいろいろありますが、いま最も人気を集めているのがマダコです。そうマダコがいま旬なのです。釣り方はいろいろあるのですが船からではなく、手軽な波止から狙っています。他府県のマダコ釣り事情は把握できていませんが、大阪湾ほど波止から釣れる場所はないとそう思っています。  “梅雨の水を吸って大きくなる”といわれる大阪湾のマダコですが、今季は梅雨らしいジメジメと降り続くことは少なく、降るときは本降りというよりスコールで、この大雨がマダコの成長に悪影響を与えるのではという声もありました。しかし、その心配は無用でした。7月22日現在、近畿はまだ梅雨明けしていませんがマダコの新子は順調に上がり、100〜200弔棒長したものが姿を見せています。ときには1船▲奪廖■沖船▲奪廚離咼奪阿盻亳修靴督爐蠖佑魘辰せています。
その新子に会いたいと7月12日に実績場の大阪・南港へ出かけました。 朝イチ5時の渡船はマダコ狙いの釣り人ばかりです。
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日中は暑くて灼熱との闘いになるので、8時までの集中3時間勝負です。大阪・南港へのマダコ狙いは7年ぶりの私、最新ポイントや釣り方が把握できていないので、常連さんの後ろに付いて見様見真似で釣り開始です。大阪湾の波止のマダコ釣りはタコジグを使い、波止際を狙うのがセオリーですが、今年はチョイ投げして誘うのがヒットにつながるといいます。マダコはなぜか波止際には付いていないようで、基礎石の上やかけ上がり付近にいるというのです。なぜなのか、その理由は分かっていません。マダコに聞かないと分からないと思います。
いくら波止際は釣れないといっても、何匹かは乗ってくるだろうとやってみましたがアウトでした。乗ってくるパターンはチョイ投げしてからゆっくり、あるいは小刻みにタコジグを動かす、この誘いがマダコの好奇心を高めるようで、タコジグに抱き付きグーと重くなります。これが乗った証拠であとは一定の速さでリーリングすると海面にマダコの新子が姿を見せます。このパターンでタイムアップの8時までに15匹仕留めることができました。
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マダコはタコジグに乗せる面白さだけでなく、食べる楽しみもあるのです。新子は柔らかくて甘くて最高に美味しいのです。我が家ではちょっと贅沢ですが“たこ焼き”の具として使っています。大阪湾のマダコが入ったたこ焼きを味わうと、外国産タコのたこ焼きでは物足りなくなってしまいます。私と同じ考えの人も多くて、この日もマダコを手にして「今日は帰ってからたこ焼きパーティーです」と微笑んでいました。
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最高に美味なマダコ
マダコ釣りが本格化すると釣り人が一気に増えて、渡船店はニコニコ顔、そして釣具店もタコジグが飛ぶように売れるので待ちに待った季節なのです。実はタコジグは消耗品のため根掛かりで失うことが多く、釣行の際はカラーの異なるジグも必要なため商売として成立するのです。大げさではなくマダコが釣れるほど大阪の釣り業界は活性が高まるのです。
ここ数日前からハマチの幼魚であるツバス、そしてタチウオの回遊情報が入ってきました。旬の両ターゲット、さあいつ釣りに行こうかな、なんて…。

2009.07.16 Thursday第45回 落語家・桂春菜さん&漫才師・小島さんとオニ退治?

芸能人は釣り好きが多いといわれますが、確かにその通りで私の周りにもけっこういます。仕事や紹介で知り合うケースが多く、トップに挙げられるオール阪神さんはサンテレビ・ビッグフィッシングで共演させていただき、同時に嫁の親戚でもあるため、特に懇意にさせていただいています。ほかにはタレントの和泉修さん、政治評論家でパーソナリティの中村鋭一先生、漫才師の磯部公彦さん、コンちゃんでお馴染みのパーソナリティの近藤光史さん、メッセンジャーの黒田有さん、プロ野球の人もけっこういます。仕事抜きで一緒に釣りに出かけることもあって、釣りの最中は有名人ではなく気の合う釣り仲間です。7月8日にサンテレビの取材で落語家の桂春菜さん、松竹の漫才コンビ・オーケイの小島弘章さんと船釣りで大型アジを狙いました。  桂春菜さんは年配の落語ファンなら誰もが知っている故桂春蝶さんのご子息で、8月30日に大阪市中央区の大阪松竹座での公園で三代目桂春蝶を襲名します。聞くところでは北陽高校(現在、関西大学北陽高等学校)在学中は釣り部の副主将だったそうですが、よくよく聞くと部員は2人だけ。それも年に2回ほどしか活動しておらず、その2回のうち1回は休んでいたと笑って話していました。ただ、釣りは大好きで今回の大型アジ釣りはとても楽しみにしていたそうです。
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落語家の桂春菜さん(写真 上)

 一方、小島さんは若いのですが釣り歴30年のベテランで、フィッシングチーム「小島漁行組合」の組合長を務めているそうです。同時に2009年に公認インストラクター資格を取得するなど、時間があれば大好きなルアー釣りに出かけているようです。  当日の正午過ぎ、大阪府泉佐野食品コンビナートから乗合船「海新丸」で泉南沖に向けて出発です。狙いは40汰宛紊梁膩織▲検地元ではオニアジと呼ばれる人気魚です。天気予報は雨マークでしたが、納竿まで曇り空で雨は降りませんでした。春菜さんは雨男だそうですが、小島さんと私は晴れ男でして、2対1で今回は晴れ男のパワーが勝ったようです。
漫才師・小島さん
漫才師の小島さん(写真 上)

 約50分で目的地の泉南沖に到着すると、オニアジを求めて各港から多くの船が集まっています。これは順調にオニアジが釣れている証拠でしょう。2人とも船からのオニアジ狙いは初体験ですので、私と海新丸のオーナーである宮下稚域さんは竿を出さすにサポートに回ります。さあ、待ちに待った釣り開始です。船頭さんの合図で仕掛けを投入します。水深は40〜60辰把譴狼伏に富んだ磯が続いています。この釣りのキーポイントは「タナ取りができるか」でして、底スレスレに仕掛けを常に流し続けることがヒットにつながります。数十分もするとさすがは常連さん、ポイントに船を流すたびに誰かがオニアジを釣り上げていきます。
小島さん 春菜さん

 しかし、慣れない2人はなかなか底取りができず、アタリすらありません。そこで底取りのコツを分かりやすく伝授します。釣り好きの2人のみ込みは早くすぐに理解できたようです。すると小島さんに初アタリです。オニアジのアタリは強烈で、竿先が海中に突っ込んでいます。「えっ、これがアタリ。強烈や」と大興奮の小島さん。アジは口のやわらかい魚なので、無理な合わせと取り込みはバラシの原因となってしまいます。「一定のリズムで巻いて…」とアドバイスを送ります。海中からスーと浮き上がったのは本命のオニアジで30造歪兇┐討い泙后すぐにタモを入れて本日第一号をゲットした小島さんは「春菜先輩、やりました、やりました。引きが強いです」と大喜びです。
オニアジ オニアジ2

 次は私の番とばかりにアタリを待つ春菜さんですが、次も小島さんが竿を曲げました。竿の曲がり具合から先ほどよりも大きそうです。「先輩、これはでかい、でかい、かなりの大物ですよ」と早口でまくし立てる小島さん。その通りで42造發△詢派なオニアジでした。その魚体の大きさと引き味に魅せられた小島さんは「この釣り面白い、楽しい」とうれしさいっぱいです。
 遅れを取った春菜さん。釣りに熱中して仕事を忘れてしまったようで、カメラが回っているのに無表情で無口と最悪です。小島さんの「春菜先輩、何かしゃべってくださいよ。仕事してください」に「悪い、悪い、夢中になってしまうと周りが見えなくなるのが僕の悪いところ」と頭をかく春菜さんです。実はこの集中力が素晴らしい追い上げを見せてくれたのでした。
 タナ取りのコツを習得した春菜さん、3連発でオニアジをゲットして「よしやった、はまりそう」とご満悦です。いつしか釣りのロケからどちらが数釣るかという釣り人の争いに発展していました。現在は3対2で春菜さんが先行しています。ラスト1時間はアタリが少なくなったのですが、ともに1尾釣り上げ、4対3で春菜さんの勝利かと思ったのですが、納竿前に執念の1尾を小島さんがゲットして、結局は4対4のドロー。台本があったような結末となりましたが、これはやらせなしのマジな結果でして、どちらにも神様が微笑んだということでしょう。
釣果 春菜さん・小島さん

 帰りの船中ではこのオニアジをどんな料理で食べようかと盛り上がっています。数はともに4尾と少なかったのですが、とにかくサイズがでかいオニアジ。4尾で十分と2人とも納得です。ちなみにこの日のトップは12尾、さすがは常連さんです。
集合! 春菜さんと小島さん

 春菜さん、小島さんとも釣れない時間があっても休むことなくやり続けたこと、これにはとても感心させられました。そして、半日という短い時間でしたがいろいろなお話をさせてもらい、と同時にお二人の気さくな人柄にも触れることができて、今後ますます応援したくなりました。みなさんも同じ釣り人、そして仲間として春菜さんと小島さんに声援を送ってほしいものです。
この日の模様はサンテレビ、8月6日午後10時からのビッグフィッシングで放送されます。

2009.07.01 Wednesday第44回 救命具着用は車のシートベルト感覚で…

 昨年の夏の起こった大阪港の立入禁止問題。皆さん覚えていますか。釣り人が釣りの最中に海に転落して死亡。その遺族が港湾を管理する大阪市、大阪府、渡船業者を訴え裁判を起したのが立入禁止の発端となった。「港湾はもともと一般の人は立ち入ることができない、これを明確にしただけ」というのが行政の言い分だが「釣りの事故が裁判になるのはたまったものではない。だったら閉めてしまえ」という本音が見え隠れする。釣り人サイドはこの立入禁止を容認したら、日本各地に飛び火して釣りができなくなるかもと、行政側と昨年から解決のための話し合いを続けている。行政側も釣り人も前向きにいい方向に進んでいるという報告を受けていたが、現実は厳しい方向に流れているという。この話はもう少し具体的に進んでから取り上げたいのでしばしお待ちを…。
 昨年の釣り人の死亡事故以来、釣り人も自己責任の意識が向上し、渡船利用の場合は私の知る限りではほぼ100佑猟爐蠖佑救命具を着用している。渡船業者も着用を厳しく励行しているのも大きな要因でこれは非常にいい傾向である。
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 救命胴衣の着用、渡船利用はいい流れだが、陸続きで竿を出す釣り人の無関心さに驚かされた。6月7日、大阪湾クリーン作戦の清掃活動に参加するべくかもめ大橋付近に出かけた。近くでは数十人の釣り人が竿を出していたが、救命具を着用していたのは数人だけ。救命具を付けることを勧めると「大丈夫」という声ばかり。地方の釣りは安心で、そして自分だけは事故に遭遇しないという楽観的な見方をしているのだ。大阪港の立入禁止問題の解決策として救命具の着用を意識させる、いや徹底させるという目標を掲げて行政側と話し合っている。その最中にこのありさま。もし大阪港でまたしても釣り人の転落による死亡事故が起こったら、それを考えたら…。
 高知県宿毛から和歌山県下里を管轄する第五管区海上保安本部が公表した昨年の「マリンレジャーに伴う海浜事故」のトップは5年連続で釣りがトップである。海浜事故を起こした人は102人で、磯場や岸壁からの転落など釣りの最中に起こったのが51人で、これは一昨年よりも9人増となっている。
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 そして釣りの事故者の救命具着用率は何とたったの29諭Jかりやすくいえば事故者51人のうち救命具を着ていたのは15人ということだ。まさかこんな数字が出るとは思いもしなかった。私自信や私の周りのメンバーもいろいろなところで救命具着用を解いていただけに、せめて半分の人は着用しているだろうと信じていただけに残念というか、悔しい思いでいっぱいだ。ただ、救命具の着用率は一昨年の14佑ら29佑肇▲奪廚靴討い燭里狼澆い箸い┐修Α
 救命具の着用率を分析すると磯場での事故者は21人中10人、防波堤や岸壁などでは30人中5人となっている。渡船利用の磯釣り客は渡船店の指導もあってほとんどの人が着用している。それなのに5割に満たないのは、おそらく渡船を利用しない地磯釣りファンが関係しているのだろう。地磯ファンも護岸を楽しむ人と考えが同じで「地磯は安全」「何かあったらすぐに引き返せる」という油断もあると思われる。それが事故につながっていると思われる。
 さらに分析すると救命具を着用した場合の事故は51人中15人で、死亡したのは3人。すなわち死亡率20諭∪限故┐浪燭80諭5潴振颪鮹緲僂靴討い覆ぞ豺腓了故は51人中36人で、死亡したのは15人。死亡率42諭∪限故58佑如△海里海箸らも救命具がいかに命を守ってくれているかが分かるだろう。
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 釣りに行くときは必ず救命具の着用する、これを励行してほしい。自分のためだけでなく大事な家族のためにも安全に釣りを楽しんでほしいものだ。

2009.06.16 Tuesday第43回 「環境月間」に合わせた大阪湾クリーン作戦

 毎年6月は「環境月間」というのをご存知でしょうか。この環境月間は国が定めたもので、環境保全に対する意識を広く国民に知ってもらおうと各地でいろいろなイベントが行われています。関西では第五管区海上保安本部が海洋汚染の監視取締りを行うと共に、「未来に残そう青い海」をスローガンに地方公共団体、環境団体、漁業協同組合、そして釣り団体が参加して「大阪湾クリーン作戦」が展開されています。
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 このクリーン作戦は昭和59年からスタートして今年で26回目を迎えますが、広く浸透しているかといえば「ウーン」と言葉に詰まってしまうのが現実です。というのも1日から30日までにこのクリーン作戦に参加した人数を調べると平成19年は8204人で、これは平成18年に比べると7401人の減少です。減少の原因を探ると、やはりこの時期はお天気が関係してしまうようで、悪天候になると大きなイベントが中止となり、それによって参加人員が大幅に減少してしまうのです。クリーン作戦に参加する人は多くても1万5000人、これが多いか少ないかは悩むところでしょうね。ただ、私自身は地球的規模的になっている環境問題、もっと多くの人が関心を持って参加してもおかしくない、そう思っている1人ですので、参加者が少ないというのが本音です。
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 この大阪湾クリーン作戦の目玉はゴミの回収です。1カ月のゴミ回収量は平成18年で768・7邸∧神19年は582・7邸∧神20年は608・6鼎如∧神10年の1429鼎鬟圈璽に回収量は減少しています。ゴミの種類ですが全体の30涌幣紊プラスチックやビニールで、その次が木片の約25佑箸覆辰討い泙后6辰ゴミとしては冷蔵庫、テレビといった電化製品、タイヤやバッテリーもあるのです。家電リサイクル法によって電気製品の回収は有料となっていて、不要となった家電を出す一般の人にも負担がかかります。これが不法投棄につながっているのではないでしょうか。電化製品を購入する際に回収費用を含む値段設定にしておく、そういった施策も必要ではないかと私は思っています。
 いまから6年ほど前のクリーン作戦時にこんなことがありました。海遊館近くでの海底掃除のときでした。ダイバーの女性の「大阪の海って緑色なのね」の第一声はいまもはっきりと覚えています。海の色は青色が当たり前で、大阪湾では汚染の代名詞というべき「茶色」も使われますが緑色は初耳でした。その女性は大阪湾に潜ったのは初体験で、緑色という言葉は素直に出たといいました。大阪の海は青いといわれる日が近い将来来ることを信じたいですね。
 6月7日、大阪湾クリーン作戦の一環として行われる「大阪南港かもめ大橋付近の清掃」に参加しました。この催しは大阪府釣り団体協議会による恒例の清掃活動で、当日の午前9時からスタートです。同協議会は磯釣り、波止釣り、投げ釣り、ルアー釣りなどの連盟やクラブが大阪の釣り普及と発展のためにと集まり活動しているもので、昨年から問題化している大阪港の立ち入り禁止にも積極的に取り組んでいます。
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 今回のクリーン作戦に参加したクラブは全関西磯釣連盟、大阪府釣連盟、全日本磯釣連盟、泉州ハネ釣研究会、チヌ関西連合、関西疑似餌倶楽部、釣り文化協会、サーフ和、JOFI大阪、JOFI兵庫の34人です。ほとんどのメンバーが私の仲間で、中には串本で釣り大会が開かれているのに急ぎ串本から引き返して参加した人もいます。大きなビニール袋とゴミはさみを持ったメンバーはプラスチック、ビニール袋、空き缶、木片などを次々に拾い集めていきます。
 私も取材をしながらゴミを拾っていきます。ケーソンの継ぎ目にたくさんの空き缶が食い込み、何とかして回収しようと試みたのですが全く動かず断念しました。草むらには空き缶や仕掛けの袋や残りエサがいっぱいで、草をかき分けながらの回収作業には苦労しました。ある場所では真っ黒な空き缶が20個以上、これはゴミといっしょに缶を燃やしたもので、よくぞ火事にならなかったものです。決して釣り場では火を燃やさないようにお願いします。
 1時間30分ほどで集まったゴミは70袋以上。この釣り場でも年々ゴミは減少していますが、人の目に止まらないところにたくさんのゴミ、そして私たちの力では回収できないゴミがかなりありました。ゴミのない釣り場への道のりは険しいといえそうです。
 ゴミ問題で釣り場がシャットアウトになったところが各地にあります。そういう悲劇を繰り返さないためにも、釣り人ひとり1人が環境保全の意識とゴミを出さないという決意を持つことが大事ではないでしょうか。清掃終了後に「みなさん今日はお疲れ様でした。熱心に清掃をしてくれおかげで短時間のうちにきれいになりました。今後もご協力をお願いします。そして昨年に起こった釣り人の死亡事故による大阪湾の立ち入り禁止問題、残念ながらまだ解決していません。これについてもみなさんのご協力をお願いします」と同協議会の佐藤功会長が結束を呼びかけていました。
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 第五管区海上保安本部のホームページにはクリーン作戦の予定が記されています。無理なく参加できるイベントを選んでいただき、大阪湾の環境保全に力を貸してください。関西だけでなくほかの地区でもクリーン作戦のようなイベントが行われるはずです。たくさんの人が参加してくれることを望みます。
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森永誠
森永誠

森永誠(もりながまこと)
昭和31年に世界遺産で有名な鹿児島県屋久島で生まれる。中学1年で大阪に移り、大学卒業後に週刊釣りサンデーに入社して編集部員に。25年勤続したが廃刊を機に独立して編集プロダクション「オム・オーシャン」を設立。現在、サンテレビ「ビッグフィッシング」レギュラー、ラジオ大阪・月曜日「むっちゃ元気・オール阪神の週間釣り道楽」レギュラー。サンケイスポーツ、日刊ゲンダイ、週刊つりニュースなどに執筆中。釣りは何でもこなすが手軽に楽しめる防波堤の釣りや投げ釣りを好む。

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